マラソン大会の当日ってどんな感じなの?
初めての方ならなおさら、早起きして、未知の世界の距離を走って、その後自分はどうなってしまうのだろう・・・?なんて思うかもしれませんね。
実際、何回フルマラソンを完走したことがあっても、大会当日の朝は毎回緊張するもの。
そこで今回は、マラソン大会当日の朝からスタートまでの流れをご紹介します。
これまで準備をしっかりできなかった方でも、まだ挽回のチャンスはあります。
今さら人に聞きにくいちょっとした不安を解消しておくだけで、大きな差が付きますよ!
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マラソン前日の過ごし方。まだ間に合う直前対策は?練習、食事、観光、コース下見、入浴、準備、睡眠はどうする?
起床から出発まで
こまごましたことを含めて、意外とすることが多いのがマラソン大会当日の朝。
ほどよい緊張感を持ちつつも、いかにリラックスして、落ち着いて進めるかが、大切です。
起床時間
マラソン大会のスタート時刻から4時間前を目安に起きましょう。
たとえば、9時スタートでしたら5時起床。
早起き大変そうですか?笑
普段よりも早くて不安な方は、1週間前くらいから就寝時間と起床時間を少しづつずらして慣らしていくとよいでしょう。
4時間前には起きた方がいい理由は、体が目覚めるまでの時間、朝食とトイレを余裕を持って済ませる時間からです。
ただし、大会当日の会場までの移動時間が長い場合は、4時間前よりももっと早く起きることになります。
移動時間については、後の項目でお伝えしますね。
水分補給
起床後、まずコップ1杯程度のお水を飲みましょう。
寝ている間にかいた汗の分の補給、体内を目覚めさせる役割、朝食後のトイレをスムーズにするため、です。
また、マラソンを走ると大量の汗をかきます。
脱水症状を避けるために、起き抜けのコップ1杯以外にも、ちびちびと水もしくは経口補水液を飲むようにしましょう。
体内にほどよく水分を蓄えることができますよ。
お茶やコーヒーなど、カフェインがあるものは利尿作用があるので避けた方がベターです。
スポーツドリンクでもよいですが、マラソン大会のコース上の給水所で何度も口にすることになるので、飲み慣れたもの、かつ飽きないものならばOKです。
朝食
起床後、体が受け付ける範囲で、なるべく早い時間に食べましょう。
トイレへ行くタイミングを確保するためです。
内容は、炭水化物を中心にとります。
できれば温かいものがいいですね。体内を温め、精神的にも落ち着く効果が期待できます。
繊維質など消化に良くないものはなるべく避けますが、ご飯のおかずで普段食べているものや好きなものならば、そこまで神経質になることはないと思います。
また、朝食のみでフルマラソンで消費するエネルギー全てを摂取するのは難しいです。
1キロ走ると体重キロカロリー消費する、が目安。
50kgの人なら2000キロカロリー以上。
朝食、スタート前、走っている間を含めて、分割してエネルギー補給をします。
カロリーを摂取しないと、と焦って食べすぎて動けないようなことがないよう、気をつけてくださいね。
トイレ
マラソンランナーのみなさんにとって、最も気になるのがトイレ問題。
朝食後、スムーズに排泄できるのがベストですが、神経質にならないことがとても大切です。
前夜の睡眠と同じで、眠れなかったとしても、スッキリできなかったとしても、気にしない。
トイレへ行けなかったらどうしよう・・・と思うよりも、開き直った方が副交感神経にもよいですし、案外よい結果になりますよ。
シャワー
時間が許す場合は、少し熱めのシャワーを短時間でサッと浴びましょう。
目覚めがよくなり、体温も上げることができます。
のんびりランナーさんの場合は軽いウォーミングアップの役割にもなります。
ただし、湯船にのんびり浸かることはないように。
筋肉が緩みすぎてしまいます。
着替え
たいていの大会会場には更衣室や仮設テントがありますが、なるべく自宅や滞在先の宿で、着替えておきましょう。
万が一忘れ物があった場合に気がつきますし、大会会場の更衣室が寒すぎる、狭い、雨で濡れているなどの事情で、着替えるのに手間取る可能性があるからです、
本番で身につけるものをできるだけ全て身につけ、その上に上着やパンツ、コート類をはおります。
ナンバーカード(ゼッケン)が既に配布されている場合は、つけておきます。前後2枚の時は前と後ろを間違えないように。計測チップが正しく機能しなかったら、大会本番でのせっかくの頑張りが水の泡です(泣)
シューズにつける計測チップが配布されている場合は、本番に履くシューズに付けておきましょう。紛失すると大変です。大会会場で有料で再発行してくれるケースもありますが、荷物を預けてお財布を持っていないこともありますからね。筆者は大会会場で計測チップを紛失し、知人にお金を借りて計測チップの再発行をしてもらった、というかなり恥ずかしい経験があります・・・。
ウエストポーチやウェアのポケットに入れるものも、入れておきましょう。これも忘れ物を防ぐための重要ポイントですね。
使用する時計も付けておきましょう。忘れたり紛失すると、基本的に代わりがないので、確実に。
スキンケア(擦れ防止など)
ウェアが擦れそうな場所へは、ワセリンや擦れ防止の専用ジェルなどを塗っておきましょう。
大会会場でもできますが、体の場所によっては自宅や宿など、ひとりで落ち着いてしておきたいですものね。
なお、男性は、胸への絆創膏をお忘れなく。擦れると相当痛いらしいです・・・見た目も血まみれになり、肝心な走りに集中できなくなってしまうと困りますからね。
日焼け止め、メイク
夏よりも冬の方が紫外線は弱くなりますが、ほぼ1日屋外にいるとそれなりにダメージは受けます。
なるべく汗に強いもので、使い慣れた日焼け止めを塗っておきましょう。
目の周りは汗とともに落ちてきた時に入ってくると痛いので気をつけて。筆者は目から上には塗らず、帽子かサンバイザーとサングラスを使用しています。
メイクアップは気分が上がるものがいいですね。マラソンコース上で写真撮影してくれるサービスが、多くの大会で取り入れられています。晴れの舞台、笑顔で写れるように。ただし、汗で落ちないものを使いましょう。
ウォーミングアップ
上級者ランナーでなければ、大会会場に到着してから走るようなウォーミングアップは不要だと思います。
会場への移動が完全に車のみでなければ、移動で歩くだけで十分な運動になりますし、むしろ余計なエネルギーは消費したくないものです。
スタート前にストレッチをする人は、自宅や宿を出る前にしておくとよいでしょう。
スタート会場でストレッチを行う場所を探すのも面倒ですし、暖かい部屋の中でした方が効果的です。
宿のチェックアウト
マラソン大会は予想以上に多くの人が同じ行動をするため、どこでも行列ができます。
同じ大会を走るランナーさんで満室の宿をチェックアウトする場合、同じような時間帯に多くの方々がフロントに並ぶことに。
チェックイン時に精算できるようにする、もしくは早めにチェックアウトできるように時間に余裕を持つ、など対策しておきましょう。
マラソン大会会場へ移動
自宅もしくは前泊の宿から無事に出発できましたか?
移動中にできること、気をつけることもありますよ。
当日の民族大移動は時間がかかる
市民マラソンの大会は、参加者が10,000人から多いと30,000万人超えの大会も。
これだけ大勢の人が同じ場所へ向かって移動すると、普段以上に時間がかかります。
あらゆる場所で渋滞が起こることを前提にしておくくらいでちょうどよいです。
たとえば、駅の改札口、出口、エスカレーター、階段。特に小さな駅で下車する場合は、ホームに人が溢れることもあります。最寄駅からマラソン大会会場までの道のりも、普段通りのペースでは歩けないことも。
時間に余裕を持って行動するとしても、ある程度はやむを得ないでしょう。
とにかく、焦らず流れに逆らわず、行動しましょう。
すきあらばトイレへ
マラソン大会会場へ近づくほど、トイレの行列は長くなります。
乗り換え駅ですら並ぶかもしれませんが、タイミングによっては早めに寄るに越したことはありません。
最寄駅の出口が2つ以上ある場合は、大会会場から遠い方の出口側にあるコンビニが穴場の時もあります。ご参考まで。
立ちっぱなしを避ける
マラソンを走る前なので、体力は温存したいです。
少し歩く分にはウォーミングアップになるのでよいのですが、立ちっぱなしは脚のむくみにもつながります。マラソン大会当日の朝の電車は、平日のラッシュアワーのようなことも時にはありますが、立ちっぱなしをしてしまった後は、軽くでも歩くようにしましょう。
スタートまで
マラソン大会会場へは、スタートの2時間前から1時間半前までに到着するのが目安です。
朝の時点でこれまでの準備をしておけば、会場ですることはそんなに多くはないのですが、一つひとつに時間がかかりがちなのは、会場までの移動と同じです。
荷物預けと寒さ対策
早めに預けたいのですが、条件があります。
寒さ対策です。
荷物預けの受付からマラソンのスタート時刻までが、長い場合は1時間以上になることも。
走る格好で走らずに1時間以上屋外にいるのは、かなり冷えます。
使い捨てできるもので対策しておきましょう。たとえば、
- 貼るカイロ:腰の下の方に貼ると暖かい。スタートしたら剥がしましょう
- 貼らないカイロ:手先を温めるために
- 雨がっぱ:100円ショップのもので十分。風よけ、雨よけに
- かっぱの代わりに45リットルくらいのゴミ袋に、頭、両腕用の穴を開けたものでも
など、重宝しますよ。
ちなみに、雨がっぱを着てフードをかぶらない時は、フードをひっくり返しておくことをおすすめします。
雨水や何かが入ると重たいし違和感感じますし、首の後ろから引っ張られると走るフォームにもよくない影響があるからです。
トイレ
行きたくなったときに並ぶのでは遅いです。
たいてい長蛇の列に並ぶしかないのですが、会場内をよーく見渡してからにしましょう。
女性専用トイレを設けている大会も最近は多いです。
また、スタート地点や更衣室から遠いところの方が空いている可能性が高いです。
紙切れの時もありますので、念のためティッシュを持っていると安心ですね。
ランナー仲間や知人との待ち合わせ
緊張するマラソン大会の当日。スタート前に知った人と顔を合わせるとほっとします。
練習仲間などとスタート前に集合する機会があれば、ぜひ立ち寄ってみてください。
エール交換ができて、がんばろう!と思えてきますよ。
ただし、自分のペースを保つのも大切です。
荷物預けやトイレのことなどで、神経質になっている人もいますから、時間はほどほどに(^^;;
スタートブロックではどう過ごす?
大規模大会ですとスタート時刻の30分前にはスタートブロックへの集合時刻となります。
残り時間をどう過ごすかでも、スタート後のパフォーマンスが違ってきますよ。
まず、時計の状態をチェック。GPS機能があるランニングウォッチを使っている方は、電波を拾うかどうか確認ですね。
もし知り合いのランナーさんと同じブロックならば、気楽におしゃべりしながら待ちましょう。一緒に練習してきた仲間ならば、これまでがんばってきたことなど、お互いに讃えあってもいいと思います。
知り合いがいなくても大丈夫。ひとりで不安に思っているランナーさんも案外多いですからね。
「この大会走るのは初めてですか?」などと、隣の人へ話しかけてみてもよいでしょう。もし地元のベテランランナーさんなら、コースの攻略方法を聞くことができるかも!? 一期一会の出会い。マラソン大会が孤独ではないことを実感できる貴重なタイミングでもあります。
でも、無理して話し続けなくてもいいですからね。スタート時刻まで、緊張感とリラックスのバランスをほどよく保てるようにするのが優先です。
周りの景色を見渡したり、自分が気持ちよくフィニッシュ地点を走りきる姿をイメージしたり。これまで何があろうがなかろうが、マラソン大会の当日を迎えてスタートラインに立っている事実があるのですから、とにかくポジティブな気分に。
スペースはあまりないですが、できる範囲で軽く体を動かしておくのもよいでしょう。
軽く足踏み、もも上げ、肩甲骨をほぐすために腕をあげてみるのもおすすめです。
大会スタッフの方が、スタート直前までに出たゴミを回収してくれることもあります。その場合は、気持ちよくお礼を言ってお世話になります。
さあ、いよいよマラソン大会のスタート時刻です!
まとめ:マラソン大会当日を迎えられたことに感謝
ここまで、マラソン大会の当日の朝からスタートするまでの流れとできることをお伝えしてきました。
ラン歴10年の筆者が数十回の大会参加したことで気づいたことや、心がけていることをあげましたが、この中から1つでもお役に立てることがあれば嬉しいです。
ひとつ付け加えるならば、準備はするにこしたことはないのですが、完璧である必要はないのです。
たとえ失敗があっても、練習が足りていないな、故障明けだな、などあっても、マラソン大会にエントリーし、本番当日を迎えてスタートラインに立てたことだけで、もう偉いこと。
スタートしたら、長い旅が始まります。
苦しくなることを含めて楽しめるように、最高の1日になりますように。応援しています!
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