魚焼きグリルで魚を焼くと網にくっついて、身がボロボロになってしまう。
魚がグリルにくっつくと洗うのも大変。
でも、フライパンではなく、家にあるグリルで美味しい魚を焼きたいですよね。
今回は、魚が網にくっつく原因と対策、そしてくっつかずにふっくら焼ける秋刀魚の塩焼きの具体的な手順をお知らせします。
魚がグリルにくっつのはなぜ?
ひとことで言えば、魚のタンパク質と金属が反応するからです。
タンパク質と金属が50度以上になると、熱凝着(ねつぎょうちゃく)という反応が起こり、タンパク質の表面が金属の表面にくっついてしまうのです。
魚がグリルに張り付いてしまうと、魚の身がボロボロになるわ、グリルの掃除が大変になるわ、いいことないですよね。
なので、魚がグリルにくっつかないようにするには、この反応を防げばいいのです。
方法は2つ。
一つは、タンパク質と金属が触れ合わないようにすること。
もう一つは、タンパク質の表面が金属にくっつく前に、固めてしまうことです(熱変性といいます)。
では、具体的にはどうすればいいでしょうか?
魚焼きグリルにくっつかないで焼くコツは
先にあげた、2つの方法別に見ていきましょう。
お酢、油、敷く
魚のタンパク質と、魚焼きグリルの金属網が、直接触れ合わないようにします。
魚を焼く前に、グリルの網に塗るとよいのは、お酢もしくは油です。
いずれの場合も、キッチンペーパーに含ませて、菜箸を使って塗ります。
お酢の酸味は加熱することで取れるので、焼き魚につくことはないので、ご安心を。
油でも大丈夫です。
塗るのが面倒でしたら、アルミホイルや魚焼き用のシートを敷いてもいいです。
ただ、せっかくの網で焼くのですから、シート状のものを敷くのはもったいない気がします。
予熱する、塩をふる
魚のタンパク質の表面が、グリルの網にくっついてしまう前に固めてしまう方法です。
タンパク質は、高温で一気に熱を加えると、固まる性質があります。
魚焼きグリルの網をあらかじめ温めておけばいいのです。
魚をグリルへ入れる前に、3分くらい火をつけて予熱しておきましょう。
ちなみに、さんま祭りなどで焼かれる秋刀魚が焼き網にくっつかないのは、常に高温の状態だからです。
また、魚の下処理でも、できることがあります。
塩を振っておくことです。
これも、タンパク質の表面を固めやすく効果があります。
魚や肉を焼く前に塩を振るのは、味付けや臭み取りのためだけではなかったのです!
秋刀魚の塩焼きをグリルで美味しく焼く手順
では、秋刀魚の塩焼きを魚焼きグリルでくっつくことなく焼く手順を説明しますね。
準備するもの
- 秋刀魚
- 塩
- お酢、もしくは油
- キッチンペーパー
- 菜箸
- フライ返し(なくても菜箸で代用可能)
水洗いする
秋刀魚を流水で軽く流します。
水分はしっかり拭き取ります。
塩を振る
秋刀魚に塩を振ります。
30cmくらい上から振ると均等に振りやすいです。
サラサラした塩の方が振りやすいのですが、もしない場合は、フライパンで炒っておくとサラサラになりますよ。
振るのは両面です。
塩をふったら10分〜20分置いておきます。
表面を拭き取る
塩を振って置いておいた秋刀魚の表面に、水分が浮いてきます。
キッチンペーパーで丁寧に吸い取ってください。
臭みを取り、旨味を閉じ込めることができます。
そして、肝心な、秋刀魚がグリルの網にくっついて崩れるのを防ぐ役割も果たしますよ。
必要なら秋刀魚を切る
切れ目を入れる必要はありませんが、もし魚焼きグリルの中に1尾まるごと入らない場合は、焼く前にこのタイミングで半分に切ります。
内臓がはみ出してこないように、肛門の上から斜めに包丁を入れて切りましょう。
魚焼きグリルを予熱する
金属網の温度を上げておくために、3分ほど、空っぽのままグリルを予熱します。
グリルに水を入れる
予熱した魚焼きグリルは当然熱くなっていますので、やけどに気をつけてゆっくり扱いましょう。
グリル内に水を張る必要があるタイプは、必ず水を入れます。
この水は、魚を焼いた時に落ちた油がたまるとグリル内で発火する恐れがあるのを防ぐためのものです。
水不要のグリルの場合は、もちろん不要です。
下手に入れると、受け皿が浅くて水をこぼしたりして、使用後のお手入れが面倒になるかもしれません。
お酢もしくは油を塗る
グリルの網に、お酢もしくは油を塗ります。
先ほど説明した通り、キッチンペーパーに染み込ませたものを菜箸で挟んで塗ると楽です。
秋刀魚を焼く
秋刀魚をグリルへ入れます。
片面焼きの場合は、中火で。
秋刀魚の身が膨らんでよい焼き色が付いてきたくらいが、ひっくり返し時。
5分から7分程度です。
ひっくり返すのは1度だけにしてくださいね。
回数が増えると身が崩れる原因にもなりますし、ふっくら焼けず味も落ちてしまいます。
秋刀魚が焼き網にくっつかないので、さっとひっくり返せますが、不安な場合は、菜箸とフライ返しを併用してもOKです。
さらに5分から7分程度。
両面焼けたら、できあがりです。
まとめ
魚を焼く時にグリルにくっつく原因と対策を踏まえて、秋刀魚の塩焼きの手順をお伝えしました。
魚のタンパク質と焼き網の金属との反応がポイントでしたね。
魚には振り塩をして、しばらく置いてからよく拭き取る。
魚焼きグリルを温めておく。
お酢か油を網に塗る。
外はカリッと、中はジューシーな秋刀魚の塩焼き、お家で手軽に味わってくださいね。
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